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《仮定法-18》

if の意味: 日本語の 「もし(~なら)」と if とは同一ではない。

ALEX の p.383 に if の定義がしてある。

条件 : if... (then...)

 条件とは、 ある事が起こり得る前に満たされなければならない行為・行動をいう。
「もし~であるならば」 という意味の if 節の後に、 then が続く場合もある。 then が述べられていない場合でも、 その意味は言外に含まれている。

よって、 次のような構造が考えられる。

If X happens, (then) Y follows.

If the rain stops, we'll be able to go for a walk. (引用ここまで)

if という単語は 「X の項が成立したら、 Y の項が成立する」 という、 大袈裟に言えば、 数学的な発言が成立するときに使う単語だ。

to tell the truth を 「本当のことを言えば」 と訳すと日本語としては通りが良いが、 これは日本語訳の問題であって、 この 「~すれば」 は英語の if ではない。

[続]英誤診 p.245 には次のような記述がある。

◎To tell the truth, she is ugly.
 [実を言うと、 彼女は醜い]

To tell the truth はIf I tell the truth と同じ意味だと説明されている。 これは明らかに無意味である。 彼女の醜さは私がどう言おうとそれによって左右されるわけではないからだ。 (引用ここまで)


私が 1+1=2 といった真実を述べると、 その場で彼女の顔が醜く変貌したりはしない、 という説明だ。

「実を言うと」 という日本語には注意。 訳すと分かったような気になるが、慣用句の訳には特に注意を要する。


片方条件と両方条件:

普通 if not = unless とされるが意味領域が違う。

if not: (1) 「もし~でないならば」 と結果に対する条件が複数
(2) 「~でない限りは」 と結果に対する条件が単一
unless: (2) の 「~でない限りは」 と同種。閉鎖的単一条件

I'll be back unless there's a plane strike.
(または...if there's not ...)
(飛行機のストライキがない限り明日帰ります)

I'll be quite glad if she doen't come this evening.
(もし彼女が今晩来なければ、 とてもうれしいのだが)
[unless は使えない]
(以上の文例 PEU p.604 より)

初めの文例では「ストライキがないこと」が帰宅するための単一条件。
後の文例で、unlessが使えないのは、この人が嬉しくなる条件は他にもあるからである。

更にもう1つ、同所から引用する。

I’ll be surprised if he doesn’t have an accident.
(彼がもし事故に遭わなければ、私は驚くだろう)

ここでも、この人が驚く条件は他にもあるからunlessは使えない。

尚、ジーニアスunlessの項の語法 (1)(2)をも参照のこと。

上の文例にからめた問題が以前にセンター試験に出た。

[蛇足]

「青少年有害図書」を開くと、このセンター試験の問題が解説してあった。
その正解文は

I’ll be surprised if Tom doesn’t have an accident. He drives too fast.

である。

これに関する「青少年有害図書」の解説を下に引き写す。

X if not Y (X, Yは文の内要)の表現で、「Yが起こらないことの結果としてXが生じる」という意で用いる場合、unlessは使えない。unlessは問題805で述べたように排他的色彩が強く、X unless Yとなると「Yの場合を除けば私は驚くだろう」となる。本問でunlessを用いると、「トムが事故に遭う場合を除けば私は驚くだろう」というありえない文意となるのである。逆に問題805は、「君が求める場合を除けば誰も助けてくれない」内要を示すからunlessが可能なのである。

とある。805の問題もセンターの問題で正解文は

Don’t just sit around waiting for someone to help you.
Nobody is going to help you unless you ask.である。

英語国の幼稚園児がif~notやunlessを使う度に、こんなにまわりくどいことを考えておいてから喋ったりはしないはずだ。

ちなみに、「青少年有害図書」は全国の高校で英語教師によって推奨されており、何十万という高校生がこの問題集、及びこれに準じた練習帳を持たされているようだが、生徒たちが何とも哀れだ。
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《仮定法-17》

as if/as though の構文: 発話者の叙肯文的または叙否文的心理に従って、 直説法にも仮定法にも使う。 訳は 「あたかも~のように」

(1) 直説法での用例: 発話者が確信を持っている、 又は本当にそんな気になっている。

as if/as though の後ろには色々な動詞形がくる。

You look as if you know each other.
(お互いにご存じのようですね) (PEU p.76)

It looks as if it's going to rain.
(雨になりそうだ) (PEU p.75)

You look as if you've been running.
(君は今までずっと走っていたようだね) (PEU p.76)

It sounds as if/as though the situation will get worse. (ALEX p.33)

現実には存在しないことでも発話者が本当にそんな気になっているケース。

I feel as if/as though I'm floating on air.
(ALEX p. 33)

◎I feel as if I've got two left feet.
[まるで左足が2本あるみたいな気分だ]
([続]英誤診 p.152)

(2) 仮定法での用例: 発話者があり得ない架空のこと、 不明なこととして述べるもの。

これには was の代わりに were を用いることができ、 また口語体では was の方が普通だ(PEU p.76)という。
  
He looked at me as if I were mad.
(まるで私が気が狂っているかのように、 彼は私の顔を見た)
(PEU p.76)

as if/as though の前の部分は現実そのままを述べる叙肯文だから動詞は直説法だが、 as if/as though 以下の部分は現状・現実とのズレを述べるので仮定法だ。

しかし、 「直接話法と間接話法との書き換えごっこ」の弊害をモロに受けて、 この直説法の動詞の時間帯が変わると仮定法の部分の動詞も形が変わらなければならないという「ドブねずみ頭」ができ上がっている。

これに対し 「仮定法は時制の一致の制限を受けない」 という説明が一般に行われているが、 これに対しては後程、 別の解釈を加えてみる。

That Japanese speaks English as if he was an American.

That Japanese spoke English as if he was an American.
(変化せず)

He looks as if he had seen a ghost.

He looked as if he had seen a ghost.
(変化せず)

wish の構文でも同じことが言える。

I wish I were rich.

I wished I were rich.
(変化せず)

筆者は未だになぜ as if = as though なのかを知らないのでそのままにしておいた。 “成句 as though 「あたかも...かのように」は1200年ごろに初出”と「英語語源辞典」(研究社)にはあるのだが、それ以上の説明はないのでそのままにしておいた。

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tag : 仮定法 as if though

《仮定法-16》

Long live the Queen! の live が倒置(SVの語順が逆)になっているのは、 現代ドイツ語では今でも主語以外の要素が文頭に立つと倒置にするから、古代英語の名残であろう。

これらの限られた語句にだけ残っているこの原形の用法は一般に 「仮定法現在」 として説明されているが、 原形を使うこと、 及び結果は出てみないと分からないが、 一応発話者が発言時に 「こうなれ」 と肯定の気持ちで述べるのであるから叙肯文である。

これは、非現実が分かっていて述べる叙否文とは別物であるから、 英語でもこれを 「仮定法」 と呼ばないで 「要求話法」 とすれば理解がし易いと思う。 しかも死滅しかかっている話法だ。

えらく前置きが長く、 難しくなったが簡潔にまとめると、 英語で使う動詞形は

(1) 直説法 : 現在形、 過去形 (現在形は現在時・未来時に使う)
(2) 命令法・要求話法 : 原形 (共に発言時より後、 即ち未来の状態・行動を表す)
(3) 仮定法 : 過去形、 過去完了形 (過去形は現在時・未来時に使う)

[直説法では一応、現在完了形は現在形、 過去完了形は過去形に含めて考える]

動詞形の用法を 「will は未来」 という「ドブねずみ頭」に合わせて見ようとすると、 これ程簡潔な形態がいつまでたってもえらく複雑に見えてしまう。

しかも、 いわゆる「時制」は日本語と重複する部分が非常に多いのだが...

(本稿では He must leave tomorrow. といった文で leave するのは発話時より後になるから、 こういうことを指して文章時は未来という。前述はしてあるが...)。

「要求話法」で原形がまだしっかり残っている部分がある。 次にこれを見る。

テキスト(1)の第3講の「提案・要求のshould」 の所にあった 「なお should を使わないで動詞の原形を使うことも多い」 というやつだ。

こうすることを提案するとか、 勧めるとか、 要求するとか、 命ずるとかを表す動詞、 及びこうあることが望ましい、 必要であるといった形容詞や名詞(ジーニアス should6の語法参照)の後の that 節の中には英国英語では 「べき」 を表す should が普通入るが、 ここにshould を使わないで要求話法の原形を使う古い用法がアメリカ英語の方には残っているとはよく言われることだ。 英国からの移民時代の昔の言い方が今に残ったものだそうだ。

だが、 [続]英誤診 p.163 (著者は英国人)には下記の記述がある。


◎I demand that he be fired.
[彼を首にすることを要求する]
◎I recommend that she take a holiday.
[彼女が休暇をとることをすすめたい]

上のような表現は、 特に suggest, demand, move の後の that 節の中では現在でもイギリス英語でよく使われる (一般に形式張った文脈の中で使われる) が、 直説法の形も一般によく使われる。

I recommend that she takes a holiday. [同上]

この直説法もよく使われるということは 「かわず英語」 の解説には決して出て来ないから注意。

だが、 文章の意味に曖昧さが生じたら原形を使うとそれが避けられることがあるという。

◎He insisted that she was careful.
[彼女は注意深かった、 と彼は主張した] または
[彼は彼女に対して、 注意しなさいと強く言った]

◎He insisted that she be careful.
[彼は、 彼女に対して注意しなさいと強く言った]
                         (同 p.163)


こういう注釈は「本物英語」を習得したいと思う者にとっては本当に有難い。

 
受験用の学習参考書にはもうコリゴリだ。

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tag : 仮定法 should

(23) 《「過去完了は過去の前」で頭が潰れる-2》

[続]英誤診の p.118 に過去完了を説明するのに「時の焦点」 (time focus) という言葉が使われている。 ここではこの理論を追従して述べることにする。

しかし、 「過去完了は過去の前」 でアタマが固まっており、 それに基づいて生徒をまた同じ「ドブねずみ頭」に固める 「笛吹きさん」 にはこの辺りの理論は極めて難解なものであるはずだ。 理解不能であるかも知れない。

更に 「時間感覚障害者」 とすべき人々も居るのでそれも障害となって理解困難が不可避な場合もあることを付記しておきたい。

聴覚障害者、 視覚傷害者、 小児マヒ等による運動能力傷害者たちには施設がある。 しかし、 方向感覚傷害者 (俗に言う 「方向音痴」 ) に対する施設はない。 同様にして 「時間感覚傷害者」 に対する施設もない。

「価値観傷害者」 はこの世のガン的存在だが、 これに対する施設もない。 「価値観傷害者」 に関しては別所で述べる。

時間感覚に傷害を持つ人はものの順番が分からない。 筆者は YOHAN の “English Through Pictures”で小学生に英語を指導していた時に、ものの順番がわからない者が居ることを発見した。

before と after を導入する所が出て来た時、 おもちゃの車を二台動かして見せながら “The blue car is going after the red car." とやるのは目前に見ていて具体のレベルなので分かるのだが、 これを数字に持ち上げて字で書かすと全く分からなくなる子がいて大いに困った。

即ち、 Page ten is ( ) page nine. Page eight is ( ) page nine. といった問題の穴埋めになると全く答えに窮してしまうのである。 偶然、 答えが合った時に○をして通すしか仕方がなかった。

こういう子供が浪人となって予備校に来ると Mr White came into the room, followed by his wife. といった文が出てくるとどちらの方が先に入ったのかが分からない。

だから形のない時間の流れになるともっと分からないのである。

生徒はよく 「時制が分からない」 と言うが、 これは 「型文法」 の説明の仕方が悪いこともあろうが本人の中にも原因があることがある。

過去という概念を理解し得ない者も居る。 「今より前を過去という」 とした上で 「バスは今朝京都に向かった」 という文を英語で書かせたら Bus is leaving to Kyoto this morning. と書いた者が居た。

また 「私の父は私の生まれる3日前に亡くなった」 という問題で 「私の生まれる」 という所を I will be born とした者がいたので、 ここの「私」はこれから生まれ出るのか、 もうこの世に存在するのかと問うてみたところ、 それが分からないとのことであった。

また 「過去完了は過去の前」 と口では言っている(「門前の小僧、習わぬ経を詠む」なのだ)者が 「医者が来たとき、 彼はすでに2週間ベッドに寝ていた」という問題で「彼は~」の部分を He was in bed とするので、 医者が来た方が先か、 彼が病気で倒れた方が先かと尋ねてみたところ 「それが分からんッ!!」 と悲痛な声を上げて机を叩いた。

日本語のレベルでこういうことが感じ取れないのである。 彼らに時制の理解を強要することは車椅子で生活している人に 「やったら出来る」 と100メートルのスプリンターになることを強要することに等しい。 残虐行為の強制である。

教育とはどだい無関係なキキケケたちにはここの所が全く分からない。 「やったら出来る」 という言葉は、「生徒のためを思っている」という、またしても「老婆心」に基づいて行動してしまう。

「やったら出来る」という言葉はアタマを使うことの出来ない「愚者の蛮語」 であるが、 精神主義を唱えることは何とも勇ましくてカッコいい。

こういう無責任極まりない言葉を吐くやからは一度おのれのことを振り返って考えてみるといい。

しかし、この言葉におだてられた後で 「やっぱりダメだ」 と落ち込む生徒が、学校側から受ける心のケロイドは癒しようもない。

だから事務員には生徒の前で不用意にこういう言葉を決して吐かさないようにと理事長宛ての文書に記したが、 通達が出たかどうかは知らない。


(22) 《「過去完了は過去の前」で頭が潰れる-1》

「現在完了形」に対しては「過去形」がある。そしてハッキリと過去を表す副詞が使われると過去形を使う。

ところが、過去完了形に対してはこの過去形に対応する別形がない。同じ過去完了形を使う

これは時制の一致の書き換えでよく体験していることである。[続]英誤診 p.116 と p.117 の文例を引用する。

I am sitting staring out of the window. A year has passed   since I left home.
I was sitting staring out of the window. A year had passed   since I had left home.

ハッキリと過去を表す副詞は過去形だけでなく、過去完了形に対しても使う。 hadが過去形だからである。

過去完了形の形は had + 過去分詞 である。 had は過去形、 過去分詞は形容詞で時間には関係がないから、 過去完了形は過去時に属する動詞形である。 had は 「あった」 で、全体で「(あの時点で) ~してあった」 ということを表す。

過去完了形には2用法がある

(1) 現在完了形が過去にずれたもの (上記の had passed):現在完了形と意味が同様 

(2) 過去形が過去にずれたもの (上記の had left):いわゆる大過去

過去完了形を使うにも「心理」がからむ。 言葉は言いたい気持ちが先にあってそれを言い表すために使う。 だから形ではなくて、 言いたい気持ちに注目する。 これが「意味文法」。

以下の現在形で書いた文が分からない人はいない。 しかし、 これを過去形にするとたちどころに分からなくなる生徒が「学校英語」により多数製造されている。

I get up at 7:00, leave home at 8:00, and the first lesson   begins at 9:00.
I got up at 7:00, left home at 8:00, and the first lesson began at 9:00.

型文法」 で 「過去完了は過去の前」 と注入され、 過去の前は過去完了になるものというゾンビ頭に固められると、 上記の文で began が過去だから、 その前の left home がhad left home でなければならず、 そうするとその前の got up をどうしたらいいのか途方に暮れるという事態となる。 大多数の生徒がこうなっている。

予備校には元高校教師もおり 「学校英語」 をそのまま行っている者も居るわけだが、 「青少年有害図書」を開いてみると

The mail was delivered that morning and the secretary opened it.

という文があって、 この was delivered に対し had been    delivered とするのは、 英作文の答案でよく見かけるが、 極めて不自然とある。

「if節、 副詞節の中では未来のことは現在形」 として 「ここの that 節は名詞節だから will になる」 とする生徒を作っている者が、 「過去完了は過去の前」 と習った生徒にhad been delivered と書いたことに対し 「極めて不自然」 とすごみ返すとはなんともやりきれない奢りを感じる。

He had lost his case and had to borrow Tom's pyjamas.
[PEG p.262]
(彼は[旅行]かばんをなくしてしまって、 トムのパジャマを借りなければならなかった)

こういう過去完了形が理解できない 「どぶねずみ講師・教師」 はかなりいると思われる。

時間の順にものを述べながら過去形を並べて使わず先の行為に過去完了形がわざわざ使ってある
ここにも話す人の「心理」が働いているのである。訳文からその「心理」を読み取って欲しい。


プロフィール

snack7

Author:snack7
関西の大手私立大学独文卒。JALスチュワードからパーサーとなるも7年で退職。元の独文の修士課程に戻り終了後短大のドイツ語非常勤講師などを経て、予備校英語講師となる。現在は在宅年金生活。1938年1月1日生まれ。

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