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(31) 《屁をひって尻すぼめ・未来完了-2》

will+完了形は前項で見たように過去のことにも未来のことにも使い得る。 だから、 他の助動詞+完了形も過去のことのみならず未来のことにも使い得るはずである。

When we get home, the children may/must have eaten the  cake.
(私たちが家に着いたら、 子供たちはケーキを食べてしまっているかもしれない/食べてしまっているに違いない)

と普通に言っていいはずだが、 その文例がまずはない。

研究社の COLLEGE LIGHTHOUSE 英和の must の項にかろうじて

They must have finished the work by next month.
(彼らはその仕事を来月までに片づけておく必要がある)

というのを見つけた位だ。

この原因は次の記述の中にあるようだ。 [続]英誤診 p.138~p.139 に、 日本人に対して、

一般に未来完了を必要以上に使い過ぎる傾向がある。 しかし、 現代英語では may have, should have やその他の未来の可能性を表す語法と同様それほど一般的によく使われるものではなくなっている。

とある。 上記の may/must have eaten という may や must を使った未来完了はほぼ消滅し、 まずは過去用にしか使われなくなったというわけだ。

そして、 will (又は shall) を使った未来完了だけは細々と生き残っているが、未来表現に使うと不自然だ、というのだ。

更に、

  未来完了はは現在の意味を表す場合にも使われる。
    ◎ She will have left by now.
[彼女は今頃はもう出発しているだろう]     (p.139)

とある。

PEG, PEU, ALEX といった本国の文法書にも will を使った未来完了に関する記述は極めて少量である。 PEG 2ページ、 PEU 1/3ページ、 ALEX 1/2ページである。

しかも、 [続]英誤診 p.139 には 「英語の教科書に挙げられている例の多くは、 無意味で不自然なものが多い」 とある。

文例は日本のテキスト・参考書でよく見るやつだ。

 ?It’ll have been raining for five days by tomorrow.
(☞It has been raining for five days.)
[明日まで降れば5日間降ったことになる]

 ?By next winter they will have been building a house here.
(☞Next winter, they will be building)
[今度の冬までには、彼らはここに家を建てているだろう]

他の完了形と並べて will+完了形 を図示してみる。

(過)                     (現)                             
had done                  have done
あの時点で~してあった        現時点で~してある

      (未)
will have done + 未来を表わす副詞
この副詞の表す時点で~してある
        

何度も記したが、 完了形の過去分詞は形容詞であるから時間合わせには関係がない。 過去完了形は had が過古形だから、 これだけで 「過去のあの時点」 が、 現在完了形では haveが現在形だから、 これだけで 「現時点」 が表されている。

しかし、 will は現在形であってこれを使った完了形が未来のことを言っていることを示すには未来時を示すものが何か必要である。 will have done が即未来完了なのではない

未来完了形の未来時を示す副詞には by を使って 「いついつまでには~」 というのが一番よく見られるものだが、 on を使って日付で表したものもある。

We will have been married a year on June 25th. (ALEX p.248)

要するに未来完了形は 「いついつまでに事がどうこうである」 ということを特に言いたい時に使うのだが、 will の3義によって意味も3つに別れる。しかし、そういうことを明確に記したテキスト・参考書はまずないと言ってよかろう。



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(30) 《屁をひって尻すぼめ-1》

will は未来を表す」 という屁をひってしまうと後の収集がつかなくなってしまう。

He is coming. と聞くと“今こっちに向かいつつあるのだ” と取るのが普通だ。

だが、 He is coming tonight. とするとこの is coming が未来のことを表すことになる。

“He is not here yet." に対して “He is coming." と言うと “もうすぐ来るのだ" という感じになる。

英語では、 日本語と同様、 現在と未来のことには同じ動詞形を使うので、 現在のことを言っているのか未来のことを言っているのかは副詞話の流れで区別する。 何度もしつこく記したことだが...

これくらい言わないと「willは未来。未来だからwillになる」がアタマから取れない。だから何度でも言う。

以前にも記したが、 助動詞の現在形を使って He may come. He must come. He can come. としてもいずれも 「来るのはこれから」 という未来のことを示し得る。

He will come. も will という現在形を使っているわけだが、 この will は 「だろう」「ことになる」という意味で使っているから 「来るのはこれから」 と取れるのである。

「will が未来」 なのであれば、 上記の may, must, can も全て未来でなければならないのだが「ドブネズミ教師」たちにはそこの所が理解できていない。そして、来る年も来る年も、生徒たちを自分たちと同じ「ドブネズミ」に仕立て上げている。

will を含め、 これらの助動詞がなぜ全て現在形なのかというと、 彼が来るのがこれからのことであっても、 これらの文は 「発言者の現時点での予測・断定・可能性への言及」 を表しているからだ。

発言者が自分の発言に多少の疑念を持っていて断定的な言い方を避け口を濁すならば、 仮定法を使ってHe might
come. He should come. He could come. He would come. 等となる。

仮定法では未来のことは過古形で言う英語には現在形と過古形しかないからである。

willに関してPEGp.217から再度引用する。

will は現在または過去の事柄についての推量に使われ、 動詞の原形 (状態動詞だけ)、 進行形または完了不定詞を伴う。

Ring his home number. He'll be at home now.
  (I'm sure he's at home.)
  (彼の家に電話しなさい。 もう家にいるだろう)
    [きっと家にいると思う]

He'll be expecting a call from you.
  (I'm sure he's expecting a call.)
  (君からの電話を待っているだろう)
    [きっと待っている]
   
He’ll have finished his supper.
  (I’m sure he has fineshed his supper.)
  (彼はもう夕食をすましているだろう)
    [きっとすましている] (引用終わり)


「will は未来。 未来だから will になる」 という「ドブねずみ頭」で凝り固まっている 「ドブねずみさん」 たちの書くテキスト・参考書の中には上記のような記述はかけらもない。

自分たちが 「will は未来を表す」 と吹いたことに対する非難の集中砲火を避けるために隠してしまったのかも知れない。

もっと悪く取ると、 「will は未来」 という頭には上記のような文例が全く理解できないのだ。

助動詞+完了形の所でも記したが、 will+完了形が他の助動詞を使った場合と同じように過去に対する予測をも表し得ることは彼らの記述には常時完全に欠落している。 それを生徒が習って同じように仕上がって行くのだ。

上記 He'll have finished his supper. には副詞がないが、 上からの話の流れで過去のことだと分かる。

He'll have finished his supper by now. とすればはっきりと過去のこと、 He'll have finished his supper by 8:00 tonight. とすれば未来のことを表す。

「ドブねずみさん」たち にとっては will+完了形は「未来完了大権現様」でなければならないのだ。

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(29) 《過去完了進行形》

用法:現在完了進行形と同じ関係にある。

(1)あの時点までの継続がまだ続くもの:「あの時までずっと~し続けて来ていて、まだ続けて~」
When I woke up, it had still been raining.
(目が覚めたとき、雨はいまだに降り続けて来ているのだった)

(2)あの時点の直前までの継続:「あの時までずっと~していた」
When she arrived, he had been waiting for 25 minutes.
(彼女が着いたとき、 それまで彼は25分間待っていた)

(注)1
進行形を作れない動詞はもちろん過去完了進行形を作ったりはしないが、 そういう動詞でも、 「ずっと~(と思い)続けていたのだった」 といった状況が、 そこで止まったりすることを表すには過去進行形で表す。 心理表現

The boy was delighted with his new knife. He had been
 wanting one for a long time.
(その子は新しいナイフをもらって大喜びだった。 長い間ナイフをほしいとっていたのだ)
           (PEG p.269)

こういう時には期間を表す副詞が入る。 ここでは for a long
time.

(注)2
現在完了形の項にもあったように、 継続状態を表すのに単純形でも進行形でもよい動詞、 (元々、継続状態を含む動詞)、 があるがの差は日本語の 「~してあった」 と 「~し続けてあった」 程の差はあろう。 「~し続けて」 を意識的に言いたい時に進行形の方を使う。 ここにも 「心理」 が働く。

It was now six and he was tired because he had worked
    since dawn.
It was now six and he was tired because he had been
    working since dawn. (PEG p.270)
(もう6時で、 夜明けからずっと働き続けたので、 疲れていた)

(注)3
他の、 行為が1回で終わることを表す動詞は、完了と継続がはっきりと出る。

When I got home, I found that Jill had been painting her
    room.
When I got home, I found that Jill had painted her room.
      (ALEX p.243)

上は未完了の継続、 下は完了。

だが、 When I got home といったふうに時点をハッキリと切ることをしない場合は、完了時がいつなのかが不明で、 相当前のことでもありうる。

He had painted the door. (Perhaps recently, perhaps some
    time ago.)
(ドアにペンキを塗ってしまっていた) [少し前に塗り終えたのかもしれないし、 かなり前かもしれない]   (PEG p.270)

(注)4
単純進行形は 「切れ目のない継続」 のみを表すが、 完了進行形は 「(ある期間中の)飛び飛びの継続」をも表し得る。

Jenny was annoyed. Jim had been phoning her every night
  for a whole week.        (ALEX p.242)

ただし、 回数を入れると完了進行形は使用しない。(←規則として暗記しようとしないで、心理を考えよ)

He had tried five times to get her on the phone.
(彼は彼女に電話口に出てもらおうと5回もやってみた) (PEG p.270)


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(28) 《「過去完了は過去の前」で頭が潰れる-7》

I got up at 7:00, left home at 8:00, and the first lesson began at 9:00.

こういう文書には「時の焦点」(time focus) がないと記した。

見方を変えると、サーチライトの光を got up, left, began と左から右へ流して当てて行き、 止めることがないのに相当する。

これに対し、 ある一点にだけ光を当てて止めているその対象点が time focus 「時の焦点」なのである。光の当たっていないところは一律に暗いバックとなる。

焦点を現在時に当てたのが次の引用文である。 「今はこうだが、 こんな事もあった、 こんな事もあった、 またこんな事もあった」 ということを表している。

He served in the army for ten years; then he
   retired and married. His children are now at school.
(彼は10年間軍隊に勤務していましたが、 それから退職して、 結婚しました。 子供たちはもう学校に行っています)
(PEG p.264)

この文では are に焦点を当てているから、 他の動詞形は一律に過古形である。 再度言うが、 英語では現在から見た過去にだけは完了形を使わず過古形を使うからである。

だが、 この are を were と過去のことにするならば、 バックは全て過去に対する過去(= 大過去)を表す過去完了形を使う。

He had served in the army for ten years; then he had
   retired and had married. His children were now at
   school.
(彼は10年間軍隊に勤務していましたが、 それから退職して、 結婚しました。 [その後] 子供たちはもう学校に行くようになっていました)                
      (PEG p.263)

これはこの文を書いた人が、 読み手の関心を 「子供たちはもう学校に行くようになっていました」 という所に引き付けたいという書き方である。 ここから話の本筋が始まるといった気を起こさせる。

上記の文は順時の文であることに特に注意を要する。 長文の中にこういう箇所が出て来たら、 書き手の言いたいことを読み取る必要がある。

こういった書き手の気持ちが働くと、 「過去完了は過去の前」 でドブねずみ頭に固まってしまった者には決して理解できない次ぎのようなことが起こる。

[続]英誤診 p.118 より引用する。

◎I'm now in Berlin. Last week I stayed in Frankfurt, and
  the previous week I visited Munich.
[私は今、 ベルリンにいる。 先週はフランクフルトにいて、その前の週はミュンヘンを訪れた](中略)
 
この場合、 時の焦点は‘現在ベルリンにいる'という部分にあり、 その他は一切時制の区別をせず、 すべて過去に押しやって過古形で表すのが自然であり、 had visited Munich とするとかえって不自然な表現になる。

とある。 p.120 に次のような見事な説明がある。

▲What little money I saved was stolen.
(☞had saved)

この文では、 動詞が現れる順序は事柄の起きた順序通りであるが、‘時の焦点'は明らかに主節の was stolen に置かれている。

これは生徒の英作の誤りを正したものである(▲は誤りの印。☞の次のイタリック体の部分が正しい形)。

順時には過古形を並べる」でも頭が潰れる





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(27) 《「過去完了は過去の前」で頭が潰れる-6》

ここまでで過去完了形の2つの用法、(1)在完了形が過去にずれたものと (2)大過去、 を見た。この二つの用法は「型文法」でも習うが、過去完了形にはもう一つの用法がある。

しかし、これを我々は学校で習うことがない。それどころか、「型文法」では順時には過去形を並べて使い、逆時に過去完了を使うと習う。

青少年有害図書」(河合塾講師二人による学習書)でも表にして、「過去の事柄が、起こった順に表現される場合、いずれも過去時制で表す」と片付けてしまっている。

文法テキスト(1)でも同じことをやっている。

だが同じ予備校に属する英国人講師の書いた[続]英誤診には下記の記述がある。

◎She didn't phone me, so I didn't go.
[彼女は電話してこなかった。 それで私は行かなかった]

上の文では事柄が起こった順に並んでおり、 ‘時の焦点'が特にあるわけではない。 読者の関心は事柄の順を追うだけである。

◎She hadn't phoned me, so I didn't go.
[同上]

この文では‘時の焦点'は I didn't go という事実にあり、 それ以前の事柄は過去完了で表されている。 (p.119)

ここに引用した二つの文はいずれも順時の文であるが、 書く人の 「心理」 によって、 特に下の文では二つの過古形は使ってはいない。

型文法」では「心理」を理解しようとしないで先のような説明で片付けてしまうわけである。

しかし、長文の中にはこんな説明には合わない文があちこちに見られるが、そのような場合、 彼らは何も言わず「ただ訳して出て行く」しか仕様がないはずである。

ここでも「時の焦点」というアイディアをお借りする。

過去完了のもう一つの用法は過去進行形の所で見た「背景描写」をも表しうる機能である。例の「何かが起こった。そのときバックではこういうことが進行していた」というやつだ。

So I was standing there, minding my own business,
  when this policeman walked up to me...

(下記の文を私自身が過古形に書き換えたもの)

これを、 歴史的現在で生々しく描くと、

So I'm standing there, minding my own business,
  when this policeman walks up to me...
(それで私は他人様のおせっかいをするでもなく、 そこに立っていると、この警官が私に近付いてきて...)
(PEU p.493)

となる。歴史的現在の場合、 現在進行形も 「背景描写」 の機能を持つことになる。 ところで、 ここでは背景にある行為が進行中だから進行形を使うわけだが、 背景の行為が「一回ずつで終わる行為」なら、 進行形は使えない。

それで、上記の囲みの中の引用文では、I didn’t goのバックに進行形ではなくShe hadn’t phoned meという事情があったことが記されている。

話を脱線させるが、歴史的現在を使わない場合、 すでに終わったある行為を後から思い出して言うとき、即ち今から見た過去の事を言うときには、過古形を使うしかない (I did the homework last night.)。

これは非常に大切なことだが 「過去向けの時差」 には完了形を使うという一般原則がここでは崩れる。 英語には現在形と過古形しかなく、 現在時から見た過去にだけは「過古形」を使う

即ち、 過去からその前の過去のことを振り返っていうには過去完了を使うが、現在より前の事柄いうにはには現在完了形を使ったりはしない、過去形を使う。 現在完了形は現在時に属する動詞形である

これは既に述べてあるが、 こういうことが「型文法」 では全く教えられていないことには厳しい注意を向ける必要がある。この件に関しては後でもう一度詳述する。
プロフィール

snack7

Author:snack7
関西の大手私立大学独文卒。JALスチュワードからパーサーとなるも7年で退職。元の独文の修士課程に戻り終了後短大のドイツ語非常勤講師などを経て、予備校英語講師となる。現在は在宅年金生活。1938年1月1日生まれ。

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