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(39)《仮定法-4》

仮定法過去完了形:仮定法過去時用の基本形

If + 主語 + 動詞の過去完了形 , 主語 + 助動詞を使った過去完了形 

(条件部 = 従属節) (帰結部 = 主節)

この文型は過去時のみに使う。 主節の助動詞にはやはり would, should, could, might が使われるが、 would have done といった形が複雑に見えて覚え切れない生徒が少なからず居る。

だから従属節でも主節でも共に過去完了を使うのだということにするため、 に筆者は 「助動詞を使った過去完了形」 という文法用語を作った。

前述したようにドイツ語では助動詞が今でも過去分詞を保有している。 だから、 英語とは語順は異なるが、 英語流に各語を配置すると、 had + 助動詞の過去分詞 + 原形という組み合わせで助動詞を含んだ過去完了が作られる。

will の過去分詞を gewould とでもすると、 had gewould do だ。 だが、 英語では助動詞の過去分詞を捨ててしまったからこれができない。

それでどうしているかというと、 would didとはできないから would + have done という形をこれに当てている。 have done の所は完了形の原形で would に繋がっているが、 意味は 「~してある」 で実質的過去、 即ち 「~した」 だから、 would に繋いで 「~しただろうに」 と取る。

なぜ would が 「だろうに」 というこのになるのかは、 仮定法に使っているから裏に 「しかしだめだ」 という否定の気持ちが働いているからである。

would  + have done
(助動詞の過去形)   (完了形原形) [~しただろうに]

この形がゴチャゴチャに見えて(これは色弱検査の表を見るのと同じだ)なかなか覚えられない生徒のために、 上記下線部全体(would have done)を 「助動詞を使った過去完了形」 と命名するのである。

覚えるための便宜なのであるが、 これはドイツ語の助動詞を使った過去完了に当たるものであるから全く根拠のないものではない。 これで、 仮定法の過去時用の文型は両辺共に過去完了を使うと覚えればよい。

文例を一つだけ PEG p.306 から引用する。

If we had found him earlier we might have saved his life.
(もっと早く彼を見つけていたら、 命を救えたかもしれない)


仮定法過去完了形 + 仮定法過去形混合文章時(前半過去 + 後半現在)

話の都合でこういうことはいくらでも起こる。

The plane I intended to catch crashed and everyone was
  killed.
If I had caught that plane I would be dead now.
(私が乗るつもりだった飛行機が墜落し、 全員が死亡しました。もしあの飛行機に乗っていたら、 今ごろ私も死んでいるでしょう)
(PEG p.307)

日本の参考書では、この混合時の文例には「前半過去・後半現在」の文例しか載せていないとワトキンス氏がどこかで述べていた。彼の出した文例は確か下記のようなものだったと記憶する。

次項の頭の部分と重複するが、特に断っておく。

If he were a punctual man, he wouldn’t have been late then.
(彼が時間を守る人なら、あの時も遅れなかっただろうに)

前半は「常時」のことを表し、後半は「過去」のことを述べている。

前半が過去のことなら、後半も過去でなければならないと決め付ける方向にアタマが動いてしまう人は要注意。

規則が先にあって、それに当てはめてものを言うのではない。

言葉は、言う人の心理に従って選ばれる



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(38)《仮定法-3》

仮定法過去形:仮定法現在時・未来時用の基本形

If + 主語 + 動詞の過去形 , 主語 + 助動詞の過去形 + 原形
(条件部 = 従属節)     (帰結部 = 主節)


英語では主節の方には必ず助動詞の過去形を入れて使う。 先に述べたように英語にも仮定法専用の動詞形があった時代には、 従属節・主節ともにその動詞の過去形を使うだけでよかった。

しかし、 その動詞形を捨てて直説法の動詞と同じ形の動詞を使うようになったので、 結論部 (主節) では 「~だろうに」 とか 「~できように」 とか 「~かも知れなかろうに」 という「気分」は助動詞によって付け加えることになった。

それで主節には would (人称によっては should), could, might を使う。

これをどうしても覚えない生徒が30%位は残るから注意。これは各助動詞の意味をよく理解して覚えていないからである。

先に見たようにテキスト(1)には仮定法過去形は未来時用にも使うことは一言も記してなく、その後ろの練習問題にも未来時用の練習問題は一題も入っていない。また、 「青少年有害図書」にもその方面の問題は入っていない。

それで、PEG よりこの文型が未来時にも使われている例文を引用してお目にかけておく。

If I had a map I would lend it to you.
(But I don't have/haven't a map.)
(地図を持っていれば、 君に貸してあげるのだが[しかし実際は持っていません])
[この場合、 意味は現在である]

If someone tried to blackmail me I would tell the police.
(But Idon't expect that anyone will try to blackmail me.)
(だれかが私をゆすったら、 警察に知らせるでしょう)
[しかしだれも私をゆするような人はいないと思います]
[この場合、 意味は未来である] (以上 p.302 より)

ここにはちゃんと 「意味は現在」 「意味は未来」 ということまで書いてある。

「ドブねずみ講師」 達は、 日本の定評ある参考書だけを頼りにするか、こういうものは読んでも(読みさえしていないかも知れないが)、 生徒同様、自分が学校で習ったことに合わないことは無視するのであろう。 そして、相も変わらず「長屋英語」を垂れ続けるのだ。

次も同じく p.302 よりの引用。

If a burglar came into my room at night I'd scream.
(But I don't expect a burglar to come in.)
(もし夜中に私の部屋にどろぼうが入ってきたら、 私は叫び声をあげるでしょう)
[しかし、 どろぼうが入ってくることはまずないと思います]

If you tried again you would succeed.
(もう一度やれば、 成功するだろう) [確実性のある結果]

If you tried again you might succeed. (もう一度やれば、 成功するかもしれない)
[可能性のある結果] (p. 304)

(We're going by air and) I hate flying.
If we were going by boat. I'd feel much happier.
([ぼくたちは飛行機で行く予定だが]ぼくは飛行機は嫌いなんだ。
船で行くならもっとずっと楽しいだろうに) (p.305)

自らの頭も「willは未来、未来だからwillになる」と固まっており、willの付いた動詞を「未来時制」としている「ドブねずみ講師」たちには、多分こういう文章が未来時を表しているとは、とても思えないのだ。

その理由は、これら仮定法のif節の文中にwillが全く入っていないからだ。

彼らのいう「if節、時を表す副詞節の中では未来のことは現在時制になる」という愚論は仮定法の文中でも、発話者の心理に従って行われるが、will が必要な場合にはIf … wouldという形が使われるのはIf … willで見たのと全く同じ文法に則って行われる。

こんなことはテキスト(1)にも「青少年有害図書」にも全く記されてはいない。

更に、一般の参考書にも記述はないのが普通だ。

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(37)《エッ、未来表現がない!? 仮定法-2》


テキスト(1)の第6講を見る。仮定法の文型が載っている。

仮定法過去(現在の仮定を表している)


If S did/were ..., S would do....

もし…するならば/ならば、~なのに/するのに


仮定法過去完了(過去の仮定を表している)


If S had done/been …, S would have been/done ~.

もし…だったら/していたら、~だったろう/しただろう
   
If S should do/If S were to do
仮定法過去の一種であるが、 形に特徴があるので、 ここにまとめておく。

S will do
(1) If S should do ..., S would do ....
命令文

(2) If S were to do …, S would do ....

もし万一 … なら~だろう

もし万一 … なら~しなさい

もし万一 … なら~だろう

(注)(1)の主節には、would (should, could, might) の他に will (shall, may, can)、 命令文もくる。

とある。

我々が仮定法を習った頃には最後の If ~ should, If ~ were to は[「定法未来時制」と習ったものだ。 そして、 上記3つの形で、現在・過去・未来のための形がそろったように書いてあった。

だが、「仮定法過去形」(過去形の動詞を現在時用に使うから筆者はこの形をこう呼ぶ)で現在・未来の事柄、及び「仮定法過去完了形」で過去の事柄を言い表す。

それは英語では現在のことと未来のことは、日本語と同様に同じ形で言い表すからだ(これを筆者は「現未同形」という)。

仮定法も例外ではない、直説法と同じ文法で動く。ifと過去形を使った仮定法過去形のIf ~ should, If ~ were to は普通とは一寸違った気分 (心理) を表すのに使う。

上記仮定法過去のカッコ内の説明には「現在」とだけあって、これを未来用にも使うことが抜けている(「エッ、未来表現がない仮定法」とはこのこと)のは、生徒にとって極めて大きいロスである。

生徒はこれを習わないで出て行ってしまう。「will は未来」 で頭が固まってしまうと講師側にもこういうことが見えないのだ。

今日は木曜日としよう。 昨日も今日も明日も学校だ、 休めない。

If today [were/was] a holiday, I would go shopping. (現在)
If tomorrow [were/was] a holiday, I would go shopping. (未来)

If yesterday had been a holiday, I would have gone shopping. (過去)

かぎカッコを付けた部分の「現未同形」をしっかりと習得されよ。

言ってみれば仮定法なんてたったこれだけのことだ。 一般のテキスト・参考書の説明が悪い。

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(36)《エッ、未来表現がない!? 仮定法-1》

仮定法」という名前が良くない。if は仮定を表すから if が付いた文章は全て仮定法になると思い込んでいる生徒が少なからず居る。

其れゆえ、 まず初めに仮定法はいつ使うかをはっきりさせておく必要がある。

この世には「肯定の気持ちを踏まえて述べる文」(叙肯文)と「否定の気持ちを踏まえて述べる文」(叙否文)との2種類がある。

前者は「ボールは丸い」「空は青い」とか、 また文型は否定形であっても「黒板の色は白くない」といった誰でもが肯定する文をいう。これは物事をそのままに述べる文であって、事実との間にズレがない

この事実との一致を表すために英語では動詞を、現在のことにはそれに一致させて現在形を、過去のことには過去形を使う。この手の文章を普通「直説法」の文と言っている。これは中学から習う普通の文。

後者は、女の子が「私が男の子なら(しかしそうじゃない)」とか、90才の老人が「自分がもう30才若ければ(しかしかなわぬことだ)」とかいった架空のことを述べる文であって、事実との間にズレがある

この事実とのズレを表すために英語では動詞の時間帯を一段下にずらせて、現在のことには過去形を、過去のことには過去完了形を使う。

この手の文章を普通「仮定法」の文と言っている。これは高校で初めて習う文だ。

まとめると 「叙肯文には直説法を、叙否文には仮定法を使う」 。

未来のことはまだ起こっていないから、事実と一致しているかいないかはチェックのしようがない

それで「あした晴れれば」といった「起こり得る」と思うことを想定して述べる時には直説法を、「あすは月曜で学校だが休みなら」といった「起こり得ない」と思うことを想定して述べるには仮定法を使う。

なお、この「ズレと一致」というアイディアは日本英語協会の「大学入試・英語重点シリーズ」第8巻にある若林俊輔教授のアイディアを借用したものである。また同書にも英語には未来形がないことが綴ってある。

ところで、if は直説法にも仮定法にも使う。 if を使った文に2種類あるわけで、筆者は直説法で使っている if を 「表 if」 、 仮定法で使っている if を 「裏 if」 と呼び分けている。

ヨーロッパの言葉は事が少しでも異なると語形を変えるのが原則である。 それで英語にも古くは直説法用の動詞形と、 仮定法用の動詞形とがあった。

ドイツ語では今でもそれを保存している。 he has に当たるもので英語と比較してみる。

[直説法] [仮定法]
(現在) (過去) (現在) (過去)
(英語) he has, he had, he had, he had had
(独語) er hat, er hatte, er habe, er hätte

英語では仮定法用の動詞形を捨ててしまってhabe(ハーベ), hätte (ヘッテ)に当たる形はない。

それで仮定法の現在用には直説法の過去形(ここではhad)を、過去用には直説法の過去完了形(ここではhad had)を転用している。

現在、 原形を使ったいわゆる 「仮定法現在」 (“仮定法原形”と呼ぶべきだ)は使われるケースが非常に少なく、 また本来の仮定法用の形が残っているのは I were, he were, she were, it were に見られる were (ドイツ語のwäre = ヴェーレ) だけであって、 しかもこの were も次第に was で言い換えられるようになり、 英語での仮定法用の動詞形はほぼ消滅し直説法と同形となり形が非常に簡単となった。

ここで一つ断っておくことがある。ある短大で行った「英語の一番分かりにくい項目は何か」との調査で「仮定法」が筆頭にあがったという。これは「型文法」の教え方のまずさにも原因があろうが、生徒自身の内部に原因のあるケースもある。

日本語のレベルで「現実のことか」「架空のことか」の区別が付かないのである。これは事柄が抽象のレベルのことだからである。

先に記したように時間感覚に障害がある者に、いわゆる「時制」を理解せよと強要しても無理であるように、「現実」と「架空」との区別が付かない者に仮定法の習得を強制することは愚劣行為である。

しかし、殆どの塾・予備校では生徒に「やったら出来る」と頑張ることを美徳とさせ、これを己の収益増加の具としている。

「君はこの方面には向いていません。別の方面に進みなさい」と本人の向きを明確にしてやるのが教育であるが、こいうことを示唆したら「うちの子供をバカにした」と強硬な抗議の電話を入れてきたバカ親が居た。

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(35)《これじゃげんなり・時制の一致-3》

前講の(1)を踏まえて「現在もそうである」ことを伝えるには

◎Maria told me that her mother is fluent in French.
[マリアから聞いたのだが、 彼女の母親はフランス語に堪能だそうだ]

◎He said he doesn't like travelling, so he may refuse to go.
[彼は旅行は嫌いだと言っていたから、 行きたがらないだろう]
(共に [続]英誤診 p.141)

となるが、 前講の(2)を踏まえるとこれらの文の that 節の中の動詞は過去形でもよいことになる。 しかし、 これでは 「あの時点ではこう言ったが今ではどうか分からない」 と思っているようにも取られかねない。

それを避けるためであろう、 [続]英誤診 p.142 には

「that 節の中で現在形を使う場合には、 時制の一致の観点から、 次の例文のように、 主節の動詞を現在形にすることが多い」

◎He says he isn't coming to work today.
[彼は今日は仕事に出て来ないと言った]

とある。

いつも

I think he is an excellent scholar.

I thought he was an excellent scholar.

になるという「ドブねずみ頭」に固められてしまうととんでもないことになる。 げんなりだ。


(3) 中抜け現象:現在形と過去完了形の混在。

以前の講に 「英語では過去のことには過去形を使う」 と記したが、 以上のことを踏まえると、 即ち伝達者の心理をたどると現在形と過去完了形が混在する文章が存在し得ることが理解できる。

◎She looks younger than I had expected.
[彼女は思っていたより若く見える] ([続]英誤診 p.124)

以前ある予測を抱いておいて彼女に会ってみた。 すると予測以上に若かった。 これだけを伝えるには

She looked younger than I had expected.

となるが 「今でもやはり若く見える」 と思っていることを言い表しているのが上記引用文の中の looks だ。

◎This book is every bit as good as I'd expected.
[この本はあらゆる点であらかじめ期待していた通りの出来だ]
     (同 p.124)

これも同じことだ。 「心理」 を見ることをしない 「型文法」 ではこういったことは習うこともない上、 理解に至ることすら不可能だ。 「笛吹き英語」 は怖い。


(4) 主節の中の時制の一致

時制の一致は that 以下の従属節に見られるのが普通だが、 PEU p.589 には主節の中の時制の一致の例があがっている。 事は今でもそうなのだが、 これに過去形を使っている所に 「心理」 を見る必要がある。
'Do you remember that Danish family we met in Majorca last
summer? Weren't they nice?'-‘You mean Kirsten and Ole?
They weren't Danish-they were Norwegian.'
(「この前の夏マジョルカ島で会ったあのデンマーク人の家族のことを覚えているかしら。 とてもいい人たちだったわね」 「キルステンとオールのことかい。 あの人たちはデンマーク人じゃなかったよ。 ノルウェー人だったのよ」)

これは 「ノルウェー人だったのよ」 というあの時に合わす日本語の心理と同じ働きだ。

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プロフィール

snack7

Author:snack7
関西の大手私立大学独文卒。JALスチュワードからパーサーとなるも7年で退職。元の独文の修士課程に戻り終了後短大のドイツ語非常勤講師などを経て、予備校英語講師となる。現在は在宅年金生活。1938年1月1日生まれ。

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