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(22) 《「過去完了は過去の前」で頭が潰れる-1》

「現在完了形」に対しては「過去形」がある。そしてハッキリと過去を表す副詞が使われると過去形を使う。

ところが、過去完了形に対してはこの過去形に対応する別形がない。同じ過去完了形を使う

これは時制の一致の書き換えでよく体験していることである。[続]英誤診 p.116 と p.117 の文例を引用する。

I am sitting staring out of the window. A year has passed   since I left home.
I was sitting staring out of the window. A year had passed   since I had left home.

ハッキリと過去を表す副詞は過去形だけでなく、過去完了形に対しても使う。 hadが過去形だからである。

過去完了形の形は had + 過去分詞 である。 had は過去形、 過去分詞は形容詞で時間には関係がないから、 過去完了形は過去時に属する動詞形である。 had は 「あった」 で、全体で「(あの時点で) ~してあった」 ということを表す。

過去完了形には2用法がある

(1) 現在完了形が過去にずれたもの (上記の had passed):現在完了形と意味が同様 

(2) 過去形が過去にずれたもの (上記の had left):いわゆる大過去

過去完了形を使うにも「心理」がからむ。 言葉は言いたい気持ちが先にあってそれを言い表すために使う。 だから形ではなくて、 言いたい気持ちに注目する。 これが「意味文法」。

以下の現在形で書いた文が分からない人はいない。 しかし、 これを過去形にするとたちどころに分からなくなる生徒が「学校英語」により多数製造されている。

I get up at 7:00, leave home at 8:00, and the first lesson   begins at 9:00.
I got up at 7:00, left home at 8:00, and the first lesson began at 9:00.

型文法」 で 「過去完了は過去の前」 と注入され、 過去の前は過去完了になるものというゾンビ頭に固められると、 上記の文で began が過去だから、 その前の left home がhad left home でなければならず、 そうするとその前の got up をどうしたらいいのか途方に暮れるという事態となる。 大多数の生徒がこうなっている。

予備校には元高校教師もおり 「学校英語」 をそのまま行っている者も居るわけだが、 「青少年有害図書」を開いてみると

The mail was delivered that morning and the secretary opened it.

という文があって、 この was delivered に対し had been    delivered とするのは、 英作文の答案でよく見かけるが、 極めて不自然とある。

「if節、 副詞節の中では未来のことは現在形」 として 「ここの that 節は名詞節だから will になる」 とする生徒を作っている者が、 「過去完了は過去の前」 と習った生徒にhad been delivered と書いたことに対し 「極めて不自然」 とすごみ返すとはなんともやりきれない奢りを感じる。

He had lost his case and had to borrow Tom's pyjamas.
[PEG p.262]
(彼は[旅行]かばんをなくしてしまって、 トムのパジャマを借りなければならなかった)

こういう過去完了形が理解できない 「どぶねずみ講師・教師」 はかなりいると思われる。

時間の順にものを述べながら過去形を並べて使わず先の行為に過去完了形がわざわざ使ってある
ここにも話す人の「心理」が働いているのである。訳文からその「心理」を読み取って欲しい。


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プロフィール

snack7

Author:snack7
関西の大手私立大学独文卒。JALスチュワードからパーサーとなるも7年で退職。元の独文の修士課程に戻り終了後短大のドイツ語非常勤講師などを経て、予備校英語講師となる。現在は在宅年金生活。1938年1月1日生まれ。

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