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(46)《仮定法-11》

If ~ were to の構文に入りたいが、 其の前に仮定法と were/was について記してみたい。

[続] 英誤診の p.145 には

最近では、 仮定法のの代わりに直説法が使われることが多くなっている。 (文例略) 真の仮定法が依然として用いられているのは、 以下に挙げる場合に限られる。 (中略) その他の場合、 were か was かの選択はどちらでもよい。 日本ではこのことが十分に認められてないようだ。次の問題は、教科書から採ったもの。

?◎ I wish I ( ) an engineer.
(1) will be (2) am (3) was (4) were

解答は(4)だけとなっているが、実際には日常英語では(3)のwasの方がよく使われている。

とある。

しかし、 テキスト(1)では「口語では wasを使うことも多いが、 我々は原則通り were でおぼえておこう」 とし、 「青少年有害図書」では 「従属節の be 動詞は人称などに関係なく were を使うのが原則」 としている。

たかが予備校講師がなぜこういう規制をしてしまうのであろうか。 彼らの感覚のズレでまた 「かわず英語」 だ。 この were が英語では死滅寸前の本物の仮定法の動詞形だという認識がないのかも知れない。 

PEG p.309 ~ p.310では 「if+were」 と 「if+was」 という見出しを作って 「原則としてどちらも使われるが、 文語では were のほうが多い」 「ただし、 助言を表す If I were/was you I should ... の場合は were のほうがやや普通である」 「were/was to の場合も were のほうが普通である」 「倒置構文では were だけが使われる」 等々とある。

PEU にも該当部に同様な記述があり p.577 には 「so to speak (いわば) と同じ意味の as it were という表現では、 いつも were が用いられる」 とある。

ALEX でも If+主語+were/was... という見出しがあって同様なことが述べられている。

他にないところでは、 p.390に 「If it were not for/Were it not for の場合にも were のかわりに was を用いることは一般的にはできない」 と記してある。

本国の文法書が was を使わない場合を特に述べ、 後はどちらでもよいとしていることに対し日本の「ドブネズミ予備校講師」が勝手に were を押し付けているわけである。  

倒置文に関してテキスト(1)では「if節の if が省略されて were [had, should]+主語の語順になることがあり、入試に頻出する」 とある。 入試に頻繁に出す方が悪いが、 一言断ってやる必要がある。

同じ予備校から出ている[続]英誤診 p. 145 には下記の記述がある。

(1)Were I not such a fool, I would have realised what was going on.
[私がこれほど愚かでなかったら、 事態を理解していただろう]

上に挙げたような倒置文はまれで、 堅苦しい表現であるため、 避けた方がよい。

とある。

ALEX p.391 にも 「この倒置形となる形は、 非常に形式ばった文脈のみで使われる」 とある。

生徒の方はこういうことは何も知らされずに 「入試に出る」 ということでともかく暗記するわけだ。

これは英語を習っていることではなく「入試点取り芸」というサル芸の調教を受けていることでしかない。

If ~ were to の形:

やっとこの構文に入ることができる。 この構文は下記の is が were になっただけだ。(be to doの形は不定詞の所で詳述)

The sun is to rise at 5:05 tomorrow morning.
↓ (明朝日の出は5時5分)[不定詞の be to の形。 予定]  
If the sun were to rise in the west, he would not change his mind.
(たとえ太陽が西から上がるようなことがあっても彼は決心を変えないだろう)

上の文は叙肯文(ありうる事を述べる文)、下の文は叙否文(ありえない事を述べる文)。だからbe動詞の所「仮定法」になった。

ただそれだけのことである。以前、生徒の質問に答えている講師が「このwere to は助動詞だと思いなさい。 だから後ろに原形が来る」 と言っているのが聞こえてきてギョッとしたことがある。

しかし、私も学校で英語を習っていたときには、この形を極めて特殊な形だと思っていた。

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テーマ : 大学受験
ジャンル : 学校・教育

tag : 仮定法でのwasとwere

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プロフィール

snack7

Author:snack7
関西の大手私立大学独文卒。JALスチュワードからパーサーとなるも7年で退職。元の独文の修士課程に戻り終了後短大のドイツ語非常勤講師などを経て、予備校英語講師となる。現在は在宅年金生活。1938年1月1日生まれ。

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