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《仮定法-16》

Long live the Queen! の live が倒置(SVの語順が逆)になっているのは、 現代ドイツ語では今でも主語以外の要素が文頭に立つと倒置にするから、古代英語の名残であろう。

これらの限られた語句にだけ残っているこの原形の用法は一般に 「仮定法現在」 として説明されているが、 原形を使うこと、 及び結果は出てみないと分からないが、 一応発話者が発言時に 「こうなれ」 と肯定の気持ちで述べるのであるから叙肯文である。

これは、非現実が分かっていて述べる叙否文とは別物であるから、 英語でもこれを 「仮定法」 と呼ばないで 「要求話法」 とすれば理解がし易いと思う。 しかも死滅しかかっている話法だ。

えらく前置きが長く、 難しくなったが簡潔にまとめると、 英語で使う動詞形は

(1) 直説法 : 現在形、 過去形 (現在形は現在時・未来時に使う)
(2) 命令法・要求話法 : 原形 (共に発言時より後、 即ち未来の状態・行動を表す)
(3) 仮定法 : 過去形、 過去完了形 (過去形は現在時・未来時に使う)

[直説法では一応、現在完了形は現在形、 過去完了形は過去形に含めて考える]

動詞形の用法を 「will は未来」 という「ドブねずみ頭」に合わせて見ようとすると、 これ程簡潔な形態がいつまでたってもえらく複雑に見えてしまう。

しかも、 いわゆる「時制」は日本語と重複する部分が非常に多いのだが...

(本稿では He must leave tomorrow. といった文で leave するのは発話時より後になるから、 こういうことを指して文章時は未来という。前述はしてあるが...)。

「要求話法」で原形がまだしっかり残っている部分がある。 次にこれを見る。

テキスト(1)の第3講の「提案・要求のshould」 の所にあった 「なお should を使わないで動詞の原形を使うことも多い」 というやつだ。

こうすることを提案するとか、 勧めるとか、 要求するとか、 命ずるとかを表す動詞、 及びこうあることが望ましい、 必要であるといった形容詞や名詞(ジーニアス should6の語法参照)の後の that 節の中には英国英語では 「べき」 を表す should が普通入るが、 ここにshould を使わないで要求話法の原形を使う古い用法がアメリカ英語の方には残っているとはよく言われることだ。 英国からの移民時代の昔の言い方が今に残ったものだそうだ。

だが、 [続]英誤診 p.163 (著者は英国人)には下記の記述がある。


◎I demand that he be fired.
[彼を首にすることを要求する]
◎I recommend that she take a holiday.
[彼女が休暇をとることをすすめたい]

上のような表現は、 特に suggest, demand, move の後の that 節の中では現在でもイギリス英語でよく使われる (一般に形式張った文脈の中で使われる) が、 直説法の形も一般によく使われる。

I recommend that she takes a holiday. [同上]

この直説法もよく使われるということは 「かわず英語」 の解説には決して出て来ないから注意。

だが、 文章の意味に曖昧さが生じたら原形を使うとそれが避けられることがあるという。

◎He insisted that she was careful.
[彼女は注意深かった、 と彼は主張した] または
[彼は彼女に対して、 注意しなさいと強く言った]

◎He insisted that she be careful.
[彼は、 彼女に対して注意しなさいと強く言った]
                         (同 p.163)


こういう注釈は「本物英語」を習得したいと思う者にとっては本当に有難い。

 
受験用の学習参考書にはもうコリゴリだ。

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テーマ : 大学受験
ジャンル : 学校・教育

tag : 仮定法 should

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プロフィール

snack7

Author:snack7
関西の大手私立大学独文卒。JALスチュワードからパーサーとなるも7年で退職。元の独文の修士課程に戻り終了後短大のドイツ語非常勤講師などを経て、予備校英語講師となる。現在は在宅年金生活。1938年1月1日生まれ。

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